1.はじめに
生き方をここで説明するようなものに変えない限り、心理障害は治らないとは言えないと考えています。
一方、ここで説明する生き方は、心理障害とは無縁であり、また心理障害を克服する姿勢であることが非常に確実なものとなっています。
そのような生き方を療法の根幹にすることが、島野のハイブリッド療法の原理です。
「ハイブリッド心理療法とは3.進め方の概要」で説明するように、ここではまず「頭で理解」することから始めます。
心理障害というのは基本的に「感情」の問題をいいますが、その中にいる人は大抵、感情のみならず知的な思考においてさえも、混乱や自滅的思考の中にいます。
知的な思考は、学習によりすぐ吟味して変更が可能ですので、まず思考の面において、あとで混乱した感情を整理するための拠りどころとなるしっかりした地盤をかためましょう、ということです。
生き方ということは、価値観や人間観、世界観、自分の生きる姿勢といった全てです。
それを根本的かつ全面的に変えるのが、最初の取り組みになります。
自分の価値観や人間観を変えるなんてできない、と感しる方もいると思います。
心理療法にはさまざまなものがあり、このサイトで提供するものはその一つの選択肢に過ぎません。
一つの選択肢になる心理療法に、「根本的な生きる姿勢」をテーマにするこのがある、それがこれ、ということです。
今まで、つまり心理障害の背景にあった生き方とは、「ひとりよがり型」の生き方です。
行動や感情の善悪を評価し、ある姿を善しとし、そうなる「べき」という姿勢の中で生きるものです。
「価値ある人間」に「なる」ことを人生の目標にする生き方です。
「価値ある人間に幸福がもたらされる」という他力本願な生き方です。
善悪は本来相対的なものです。
それがその人にとって絶対となり、「べき」という強制の下で、拘束や反発、敵意や憎悪、傲慢な思い上がりや、自分をこき下ろす自己嫌悪と言った心理障害の材料となる悪感情hが生み出されます。
一方、これからのものにしたい生き方は「自己建設型」の生き方です。
人間の自由に立ち、誰もが欲求を満足する願いを持つという平等の上で生きる姿勢です。
善悪評価の代わりに、心理医学的な健康や幸福が、自分を導くガイドになります。
人生は自分で切り開くという生き方であり、この現実世界でうまくやるための様々な思考法行動法が用意されます。
2003.5.24