島野の心理構造理論
3 治癒への取り組み

3.3 建設的人間観の確立
  3.3.1 善悪の前に現実がある-道徳からの脱却-
  3.3.2 フロイト性悪説からの脱却-建設的性善説へ-
  3.3.3 生命の肯定-生きる意味-
  3.3.4 今を生きる-過去が現在を決めるのではない-



 このサイトが考える心理障害への取り組み過程の全体を「合理的自己取り組み」と呼びます。
 それによる治癒過程とは、心理学的には「感情の膿」と「自己操縦心性」の除去、およびそれによる「自己成長力」の自然成長を促すことです。
 一方実践面では、ひとことで言うと、自己を知り、現実に立脚した上で、自分の幸福にとって最も合理的な自己の選択をするという努力になります。各自がそれぞれにおいて、最も合理的な自己の幸福を追求すれば良いということです。

 その第一歩は、以下に述べるような建設的な人間観に立つことです。
 これらは理論として正しいかどうかを議論するよりも、各自がどのような考え方を取るかという選択または意志の問題です。このようなものは「理論」とは言わず「理念」と呼んだりします。

 これらの理念が、これから詳しく説明する合理的自己取り組みの全ての過程を支えます。
 もしこの理念に納得できないのであれば、この自己取り組みによって効果を出すことは難しいと思われます。
 その場合はたとえ理論には納得しても、その実践面で心の中にブレーキがかかることになります。そう感じた場合はいつでもまずこの理念からじっくりと考えて下さい。

 どうすればこのように考えられるようになるのかというメカニズムは私の知る範囲にはあまりありません。
 あくまで人間に対する幾つかの見方の中の一つであり、どれが正しいかというより、あなた自身がどれを選択するかという意志の問題と言えます。

 心理障害は意志だけで直せるような生易しいものではありません。専門的な対処が必要です。
 しかし、専門的な対処を経た最後の所に、心理障害の世界にとどまるか、健康な心への道を目指して暗闇の中に飛び込むかという選択肢が現われます。
 そのどちらに行くかを最後に決めるのは、あなたの意志です。
 以下に述べるような性善説的で建設的な人間観が、健康な心への道へ歩もうとする意志を支えるのです。

  3.3.1 善悪の前に現実がある-道徳からの脱却-
  3.3.2 フロイト性悪説からの脱却-建設的性善説へ-
  3.3.3 生命の肯定-生きる意味-
  3.3.4 今を生きる-過去が現在を決めるのではない-


2003.1.30